俺の留学先は Indiana(インディアナ州)に決まった。ホストファミリーは黒人らしい。 出発までは荷物を詰めたり、お土産を買ったり、ホストファミリーの家を地図で調べたり・・・。 それなりに充実していた。だが、自分がこれから留学するなんて、未だに実感が湧かなかった。 さて、Pre-AY●SA というのは研修を兼ねて、約1ヶ月間アメリカで生活するというプログラムである。 Los Angels(ロサンゼルス)にある Occidental College(オキシデンタルカレッジ)という大学の寮に滞在する。 慎太郎は海外経験が豊富だが、俺は初めての海外なので参加することにした。楽しみだけど不安だった。 出発の日、空港でマサと再会した。春のオリテの時の友達もたくさん見送りに来てくれていた。 そして、お決まりの説明。そうこうしている間にとうとう出発の時間に。一気に留学が現実味を帯びてくる。 家族に別れを告げ、これから約1年間の留学生活が始まる。飛行機は不安と期待を乗せ、L.A.へと飛んだ。 機内は寒かったので毛布に包まっているうちに夢の中へ。目が覚めるとそこはすでに L.A.だった。 初めて踏んだ外国の地。胸が躍った。周りは英語の嵐と背の高いアメリカン。思わず言葉を失った。 俺はこんなところで1年間も生活するのか・・・。不安と興奮が入り混じった不思議な感覚だった。 とにかくテンションが上がった。大学に着くと早速部屋割りがあった。首都圏以外の人は1日遅れで来る。 そのため、ルームメイトは今ここにいる誰かになるのだ。ドキドキワクワクで部屋割りの瞬間を待つ。 ゴツい黒人のお兄さんに名前を呼ばれ、カギを受け取る。すぐ部屋に行ったがまだ誰もいなかった。 とりあえず荷物を置いてロビーへ。みんなと「アメリカだ!すげー!」などと意味もなく騒いでいた。 ラッキーなことに同じフロアに春のオリテで同じ部屋だったヤツや、二子玉川で会った人達がいた。 留学後も交遊のあるマサやタカとは、ここで仲良くなったと言っても過言ではない。 でも、肝心の授業は簡単でほとんどためにならなかった。誰もが口を揃えてこう言った。 毎日日が暮れるまで遊んだり、日の出や日の入りを見に行ったり、楽しい思い出はたくさんできた。 サッカー、バスケ、プールと遊びまくった。英語面の上達はなかったが、友達との仲はかなり深まった。 そして、ここからそれぞれのホストファミリーの元へと飛び立つのだった。1年後の再会が楽しみだ。 ←戻る |
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